音楽ではなく文字入力の方です──
もう書くこともないと思っていたこのシリーズですが、どうやら昨年 (2017年) から“キーボード業界”(?)で大きな動きが始まっていたようで……。
前回、『希 キーボード 夜話 最終夜』において、憧れのキーボードとして挙げた FPU の「Happy Hacking Keyboard Professional JP Type-S」(以下 HHKB Type-S)ですが、なぜか今手元にあります……(汗)
まあ簡単に言えば、誘惑に負けてしまったのですな(笑)
ストレスとイライラがピークに達したある夜の事、呑んでもないのに、ネットで色々とポチりまくってしまい、その中に「HHKB Type-S」があったわけです (´∀`;)
お財布をかなり直撃するお値段ですので、キャンセルしようかとも思ったのですが、もともと欲しくてたまらない品、キャンセルするはしのびなく、清水の舞台から飛び降りました(笑)
10年以上使用した愛キーボード、「Happy Hacking Keyboard Lite2 for Mac」(以下 HHKB Lite2)、キーストロークが深くフルキーピッチの本格派で小スペース、デスクは狭くならず快適な入力環境で、長らく愛用していたのですが、いかんせん打音が大きく、ガチャガチャうるさいため、一般的なアパートでは夜間の使用は憚られるほど。
そこでネットで情報を集め、キーボードに大々的な外科手術を施したのは、もう何年も前のこと。
まずはキートップを全部外し、洗濯ネットに放り込み、洗剤につけてジャラジャラ洗う。
次に本体を分解し、メンブレンシートというものを取り出す。このシートはキー個々に対応した円錐状の山があり、その山がスプリングの役割を果たし、キーの打ち心地、押下の強さを決定する。
このメンブレンシートの山、押下の力を弱くし打ち心地を軽くするために、ボッコボッコに穴を開け、さらにキーの底面が当たる部分に、薄手のゴムシートを貼る、これでキータッチのチョ〜軽い、檄静音キーボードになり、「HHKB Type-S」に対抗できるかも……等と思っておりましたが、全く方向性の違うキーボードになってしまうのです。
※「HHKB Lite2」
無残に穴を開けられた
メンブレンシート
まあ実際は、「HHKB Type-S」の打ち心地は、文句なく気持ちイイですよ! 買って大正解でした!
「HHKB Lite2(改)」のキータッチは柔らかでクリック感も少なく、キーの底打ち感もあまり感じず、打音はほぼしない状態、どちらかといえばメンブレンのシリコンが、湿ったような感触を与え、打感はあるのにスイッチ感が全く無い。
かえって「HHKB Sype-S」の方はというと、何と「HHKB Lite2(改)」よりキータッチが軽く、こちらは ”スコココ“ といった乾いた音をたて、キーを押した感覚が指に伝わってくる。
有機的(Lite2)であり無機的(Type-S)である、全く性格の異なる2つのキーボード、しかし入力の心地よさはどちらも良い。しかし打ち比べてみると、圧倒的に「HHKB Type-S」の方が上。潤んだようなしっとりする打鍵感と、乾いた打ち心地と、好みは別れるかもしれない。これは感覚的なものなので、個人差は大きいと思う。