希 Keyboard 夜話

第二夜「初めての日本語入力 Front-End Processor」

 気持ちの良い日本語入力環境を求めて購入した、この「DynaBook GS001」キビキビ動くぞ! 全てがメモリ上で動くため、今でいう SSD 並の快適さ。キーボードのタッチ(押した感触)も当時絶賛されていた。さらに日本語入力 FEP(現在の IM or IME )として「ATOK」が ROM で搭載され、それまで電源を切れば消えていたメモリの中身も、バッテリーで保護されるレジューム(現在のスリープ)機能(ワープロ専用機では当たり前だがパソコンにはなかった)も搭載し、快適そのもの。

 これでホームポジションから離れずに、快適日本語入力ライフが送れると思ったのも束の間、当時の「ATOK」での日本語入力操作もまたカーソルキーに依存していた……。

 そこで希はパソコン通信(インターネット以前の電話回線通信)で「WXP」という無料の日本語入力 FEP(当時としてはありえない!)の J-3100 版を GET!

 このソフト(当時はアプリとは言わなかった)、コントロールキーと文字キーの組み合わせで、カーソル操作やエンター、del に BS などの操作ができる仕様。ホームポジションから手を離さずに、日本語入力に必要なすべての操作ができた。

 Control キーの位置は、キーボードのメーカーや機種によってまちまちだが、希的にはアルファベットの A キーの左側が好み。これは(たしか)「DynaBook」から引きずっている、「MAC」も JIS 配列はこの位置、現在のメインキーボードの「HHKB (Lite2)」もそうだ。Windows では(JIS 配列でも) Caps Lock が割り当ててあることが多い。

 さらに希はシリコン製のキーボード保護カバー(今ではそんな物ありませんかね?)をかぶせ、ホコリをシャットアウト。その副産物として“ぽこぽこ”という柔らかい感触のキータッチを得、文字入力がさらに気持ち良い物になっていた。